世間では「中1ショック」や「中1ギャップ」なんて言葉がときどき聞かれます。
これは小学校までの生活リズムと中学校でのそれが大きく変化することで、勉強に追いつけなくなったり、生活が乱れたりすることを指します。
中1ショックやギャップはいろいろあるのですが、今日はその中のひとつをお話します。
テストの点数についてです。
保護者の皆さんも通ってきた道ですから、よく思い出してもらえたら納得していただけると思います。
まず中1の最初のテスト(今回の中間テストですね)の答案が返却されると「え!?うちの子めっちゃ悪くなってる!」という反応をする保護者の方がとっても多いです。
本当に悪くなっているかを考えてみてほしいんですね。
どういうことかと言いますと、小学校のテストって、普段学年平均点などは発表されないと思いますが、感覚的には90点くらいだと思います。テストで90点だと「良い点」というよりは「平均的な点数」という感覚で私は見ています。
ところが中学校のテストの平均点って何点くらいか覚えてますか?
だいたい60点前後です。
これで言いたいことだいたい分かっていただけましたか?
小学校の頃90点くらいはだいたい取っていた生徒さんは、中学生では60点くらいの点数を取ってくる、ということなんですね。
これは下がったということにはならないですよね。
テストが難しくなったから取れた点数が低いだけで、他の生徒さんたちと比べると、順位的には差がないはずなんですね。
これを覚えておいてもらえると中1ショックは少し和らぎます(笑)
ここで「下がった!」とか「あんた、勉強できなくなったね!」というネガティブワードをお子さんに投げかけてしまうと「ぼくは勉強できないんだ」のような思い込みを生み、決していい結果にはつながりません。
点数は点数ですのしっかり受け止めてもらいたいのですが、学校のテストの平均点などの情報を聞いてからリアクションしてあげないと、勘違いでお子さんの自己肯定感を下げることにもなりかねない、と思います。
ですので、テスト結果を見て「え!?」と不安になってしまったら、お子さんではなく学校の先生や塾の先生にぶつけてもらったほうがいいと思います。
特に塾の先生は下がっていたらヤバいと思うのでいろいろ考えてくれると思います(笑)
本当に勉強ができなくなった、というケースももちろんあるので、その場合は一緒に解決する方法を考えるのですが、実態をつかめないまま否定だけしてしまうのは避けたほうがいいと思います。