「あの先生は授業が上手」
生徒も親御さんもこういったセリフを言ったり聞いたりしたことがあると思います。
実際に授業のうまい、下手はあると思います。
(以前分かりやすい授業の話は少ししましたね)
見落としがちなのですが、授業の受け方もうまい、下手があります。
集団授業をやっていたこともあるので、前に立って授業をする目線もよくわかるのですが、授業をしていると「この子よく理解しているな」とか「この子は全く頭に入っていないな」とか分かります。
ホントにわかりますwww
授業を上手に受ける子は、授業を受け身で聞くだけになっていません。
「(先生が)○○って言ってるのは△△のことか」とか「でもこういう場合はどうなるんだろう」とか、常に自分で考えています。
だから目線が動いています。
先生のジェスチャーを見ていたり、口元を見ていたり、黒板を見ていたり、必要なところに目線が動きます。
自分の頭で想像するときは目線が上に動きます。
メモを取るために手が動くこともあります。
先生のジェスチャーを自分で小さく再現しながら聞いていることもあります。
こういった様子の生徒はだいたい授業の内容が頭に入っています。
逆に授業中、前は向いているけれども微動だにしない子は要注意です。
「聞いてるの?」「聞いてます」・・・うそじゃないんです。
ただ聞いてるだけ。
レコーダーで録音して再生したときに「サー」という音が聞こえませんか?
あれは日常生活の中で、本来聞こえているはずの音です。
でもほとんどの人は普段聞こえません。
録音したものを聞いて初めて認識できることがあります。
そのくらい人は「聞こうと思ったものしか聞いてない」のです。
耳に入った=聞いている、とはならないのですね。
だから僕は個別の関わりの中で生徒に必ずリアクションを求めます。
僕が話して終わりにしないようにしていて、「先生が言ったことを説明してみて」とか「じゃあこれからどうする?」で生徒に考えさせるようにしています。
そんなわけですから、授業が分かりやすいかどうか、を考えるより(特に学校の先生は選べませんから)授業の受け方を上達させる努力をしたほうが建設的だと思います。