中学1・2年生は学年末テスト直前です。
はるのきではテスト前ですので自習室として教室を開放しています。
自習ですので基本的に教える、というスタンスではありませんが、生徒さんの勉強のしかたを研究したり、アドバイスしたりするのにいいチャンスだったりします。
例えば今日は英単語をノートに練習している生徒さんがいました。
その子はalready「すでに」という単語を練習していたのですが、その様子を見ていて気付いたことです。
ノートにひたすら同じ単語を書いて練習する、というのをやったことがある人は多いでしょう。
私ももちろんやったことがありますが、ひとつの単語を20回も30回も書くのはあまり効率が良くないと思っています。
練習の仕方がずれていれば30回くらい書かないと覚えないかもしれませんが、正しい練習をすれば5回以内でも十分だと思います。
どういうことかというと、その生徒さんは自分が一回目に書いたalreadyを見ながら2回目を書いていたんですね。
これだと脳に負荷がかかっていませんので、そう簡単には覚えてくれません。
ではどうするか。
1回目に単語を書くときに音を分解して理解します。
al・・・オール
rea・・・レ
dy・・・ディ
という具合です。(カタカナですいません)
それを理解したら、1回目に書いたものを見ないように(手で隠す必要すらなく、「見ない!」と自分で決めれば見ないでできます。)、2回目を書きます。そして1回目を見て正しく書けているかチェック。
つまりこれは小さい小さい単語テストなんですね。
記憶のメカニズムを以前書いたことがあるかもしれませんが、これは「想起」→思い出す、というプロセスにあたります。
単純に頭に入れよう入れようとしても(インプット)、それを実際に使うプロセス(アウトプット)がないと、なかなか頭に残りません。
大事なのはインプットとアウトプットのバランスなのです。
さらにひどいときには、何も考えずにひたすら単語を書いていて、途中からalredyのように単語のつづりを間違って覚えてしまうことすらあります。そうなってしまうと覚え直すのに倍以上の労力を必要とします。
高い精度で練習すれば本来は何十回も同じ単語を書く必要はまったくありません。
根性で単語を覚えることもできると言えばできますが、タイパがとっても悪いので、より精度が高い学習方法を理解するほうがよいと思います。