社会のテスト勉強って基本的には暗記ですよね。
でもうちの子は暗記が苦手なんです。
長く塾の仕事に携わっていると、そんなお母さんの声をよく聞きます。
確かに暗記は社会の勉強の中でも大きなウェイトを占めます。
しかしそう単純なものではないのです。
【社会の用語を何回も書いてるのに・・】
暗記!と思うと「議院内閣制議院内閣制議院内閣制・・・」
みたいな勉強をする子がいます。
でも「議院内閣制議院内閣制議院内閣制・・・」と書いた文字を見ても、議院内閣制って頭に入ってきますか?
僕はなんだか気持ち悪くすらなってきます(笑)
機械的に覚えるのって限界があるってことです。
今日の自習の時間に生徒さんから「公民が全く覚えられません」という、半ばギブアップ気味の悲鳴・・。
そこでアドバイスしたのは以下の通りです。
【社会の暗記の基本はやっぱり漢字(つまり国語)】
その子は「唯一の立法機関」というのを覚えられていませんでした。
ノートには「立法」に線をひいて「法律を作ること」と書いていました。
そこで「立法」というのは「法」を「立てる」。組み立てる、とか言うでしょ。というアドバイスをしました。
これって小学校の国語のときに習った、熟語の組み立てなんですね。
熟語の組み立てというのは、それ自体が大事というより、熟語自体に意味が含まれていることが大事なんです。
それがしっかり身についていれば、「法律を作ること」なんてノートしなくても内容は頭に勝手に入ってきます。
つまり作業がひとつ減るんですね。
【あえて国語を勉強するのではなく社会とともに漢字もできるようになる】
漢字の勉強が先か・・みたいな反応をよくされますが、ちょっと違います。
同時進行です。
社会の用語(特に公民)で、熟語の意味・組み立てを意識して勉強すれば、漢字も勝手に覚えて一石二鳥です。
勉強は本来つながっていて、単独でやっていくものではないですからね。
こういう勉強の考え方を生徒さんが自分で気づくのは、しっかり考えている子でも何年も先になることが多いと思います。
だからこそ、そういった基本的な考え方を踏まえた勉強法を大人が導いてあげる必要はあるのだと思います。
熟語の組み立てのテストで100点取るため、ではなく、それが今後の勉強のしやすさにつながっていることを理解できれば、勉強のしかたも変わってくるかもしれませんね。